美肌の科学 コーヒー

植物たちが自分たちのからだを守るために抗酸化物質をつくり、それらの物質を私たち人間は健康を守るために利用している。今回はコーヒーに含まれる抗酸化物質が、どのように私たちの健康や美容に貢献しているのかを紹介する。



【コーヒーの皮膚への作用】

抗酸化物質は免疫力を高め自然治癒力を賦活して老化防止や生活習慣病の予防に役立っている。いくつかの抗酸化物質の中でポリフェノールの働きが広く知られている。コーヒー生豆に含まれる代表的なポリフェノールとしては、クロロゲン酸類がある。


クロロゲン酸を主成分とするコーヒーポリフェノールは、黒褐色の色素「メラニン」の生成、あるいは沈着を防ぐことでシミができにくくなり、美白効果をもたらすことがわかっている。

それだけでなく、皮膚の水分保持能を促進するため、角質層水分量の上昇に加え、皮膚表面pHを低下させる。このポリフェノールは顔の皮膚だけでなく、手背、すねやかかとなどの肌荒れを改善する効果が認められている。そのため、コーヒーを飲んでいる人の皮膚年齢は、実年齢よりも若くなる傾向が知られている。


また、クロロゲン酸を含むコーヒーポリフェノールには皮膚表面形状改善、及び血流調節機能へ有効であることが解明された。

血管は全身の細胞が健やかに保たれるよう、栄養や酸素を血流にのせて運ぶという重要な役割を担っている。皮膚のすぐ下にも血管があり、血液は必要な時に必要な場所へ送られるように常に調節がなされている。健康肌と血流の調節は密接な関係があり、血流調節の働きが低下した皮膚では水分蒸散量の増加と明瞭な鱗屑※がみられる。乾燥肌の人でクロロゲン酸類を8週間継続摂取した結果、血流調節機能が改善され柔らかく滑らかな皮膚を生み出す効果がみられた。


※麟屑(リンセツ)・・・角層が皮膚面に異常に蓄積し、正常より厚くなって生じた鱗状の白色片をいう。



【コーヒーの適切な飲み方】

●1日コーヒーカップ2~3杯の量を飲む。

●カフェインレスでも効果は期待できる。

●妊娠中は流産のリスクが高まるので注意する。



【コーヒーのその他の効果】

●食後高血糖を抑制する。

●内臓脂肪を含む体脂肪を低減させる。

●肝臓において脂質の消費を亢進、及び合成を抑制する。

●降圧効果を抑制する。

●寿命を長くする。



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