美肌の科学

【見た目年齢を決める要因】

加齢とともに顔の見た目は大きく変化する。頬はたるみ、法令線やマリオネットラインが現れ、フェイスラインが曖昧となる等、老けて見える大きな要因となる。実際、これらは女性の肌に関する悩みの上位に挙げられる。若年層では毛穴が目立つこと、ニキビや肌あれといった肌のトラブルが上位に挙げられるが、年代が上がるにつれ、顔の形状の変化に関する悩みが上位となる。

こうした形状の変化は見た目年齢に対してどのような影響を与えるのだろうか。ここでは見た目年齢を決める顔の加齢変化の実態を見ていく。

【法令線とは】

法令線は、加齢とともに鼻から口元にかけて現れる溝状の形状のことである。法令線に関する一般情報を調べると「この部分に刻まれる深いシワ」と記載を見ることが多い。では、法令線への対応策は従来的なシワへの対応で十分なのだろうか。

法令線は20代より形成されるが、それに自覚する女性は少ない。30代では明確になり、40代では鼻から口元の半分を覆うほどに拡大し、多くの女性の悩みとなる。さらに50代でほぼ領域全体に拡大する。


【法令線とシワの違い】

一般にシワは皮膚が折れ曲がって変形し、深く刻まれた溝を指す。シワと法令線の関係は次のような簡単な試験で確認できる。

法令線の明確な中年代(40代)の女性被験者を仰向けにする。座位で認められる法令線は、仰向けになることで消失する。詳細にこの領域を観察しても、仰向けの姿勢でシワが見られる被験者はごく一部であり、そのシワも非常に短く浅い。そのため、法令線として見えている形状の大半は、深く刻まれたシワとは異なることがわかる。

座位と仰向けでは顔面にかかる重力方向が異なるため、法令線は、重力により一過性に形成される顔の形状変化を指す。


【法令線とたるみとの関係性】

では法令線とは、どのようなものだろうか。

前述した試験の被験者を、仰向けの姿勢から起き上がらせる。それに伴い、頬部が重力で下方に下がる(たるみ)。一方、鼻や口付近の形状はほとんど変わっていない。そのためにこのたるみが大きい部分と、たるみの少ない部分の間に、形状のひずみが境界線として生まれる。この境界線が法令線である。つまり法令線はたるみにより形成される形状である。

同様に頬の下部のたるみに伴い、たるみが少ない口付近との間にマリオネットラインが形成される。また眼の下(下眼部)のたるみに伴い、たるみが少ない鼻付近との間に眼頬溝が形成される。




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